UUUM四半期決算発表 赤字転落でショート以外の動画再生数は減少

ヒカキン」(登録者数1180万人)や「はじめしゃちょー」(同1060万人)らが所属する大手YouTuber事務所「UUUM」が13日、2024年5月期第1四半期の決算を発表しました。

約2.2億の純損失

先月、広告・マーケティング事業などを手掛けるフリークアウト・ホールディングスのTOB(公開買付け)により、連結子会社化されたUUUM。2023年5月期の決算では、営業損益が1億9500万円の赤字(前期は9億7100万円の黒字)、最終損益が10億5300万円の赤字に転落したと発表。UUUMはこの理由として「YouTubeショートの再生回数増加に伴い、通常の動画の再生回数が想定を下回った」ことなどを挙げていました。

今回の発表によれば、第1四半期の売上高は54億2067万2000円(前年同期比7.0%減)、親会社株主に帰属する純損失は2億2183万8000円となりました(前年同期比は純利益1億452万円)。クリエイター関連のグッズ販売は好調だったものの、ゲーム事業の不調が大きく、全体としてはマイナスに着地したとの見方が示されています。アドセンスの売上は20億6100万円で、前年同期比15%の減少となりました。

ショート動画除く再生回数、減少が続く

所属クリエイターのYouTube動画再生回数は149億7100万回で、前年同期比で約9%増加しています。このうち、ショートを除く動画の再生回数は70億4800万回で、前年度同期は93億3200万回に対して約24%減少となりました。一方、ショート動画の再生数は79億2300万回で、前年同期の43億8200万回に対して81%も増加しています。

以下のグラフは、四半期ごとのUUUM所属クリエイターの再生数推移です。ショートを除く動画の再生数は2022年5月期をピークに減少傾向にあります。一方でショート動画は右肩上がり。対照的な傾向が見て取れます。

ショート動画は通常の動画と比較して、1再生あたりの単価が極めて低いことが知られています。今回の発表で、全体の再生数が前年同期比で9%増加したのに対し、アドセンスの売上が前年同期比で15%減少したのは、単価の低さが影響しているものと考えられます。

ゲーム事業一部撤退による損失は約1.9億円

今回、利益がマイナスに落ち込んだ要因のひとつに、「ゲーム事業一部撤退に伴う特別損失」が1億8600万円計上されたことが挙げられています。どのゲームかは記載されていませんが、UUUMのゲーム事業をめぐっては、7月18日にスマホ向けゲームアプリ『脱獄ごっこ』の年内サービス終了が発表されています。同アプリは2019年に配信が開始され、2022年8月には1000万ダウンロードを突破した人気タイトルです(プレスリリース)。

今年6月には、はじめしゃちょーが「企画部長」を務めたスマホ向けゲームアプリ『かみながしじま 〜輪廻の巫女〜』の配信が開始されました。プレスリリースによれば、サービス開始初週はApp Store、Google Play無料ゲームランキングにて第1位を獲得。しかしながら、その後話題にのぼることはほとんどなく、はじめしゃちょーがこのゲームを動画でプレイしたのも、配信開始当初の数回程度にとどまっています。

また、UUUMは「不採算または成長性の期待できない事業の撤退・統合」を進める予定で、ゲーム事業以外にも「ライブ配信事業の撤退」「アライアンス関連チャンネル一部撤退」の方針を明らかにしています。これに関連してか、10月14日までに「ムック」と「ガチャピン」がクリエイターページから削除されています。