登録者261万人 ホロライブEN・森カリオペが2週間ぶり復帰配信 「カバーへの不満」と「自分自身の問題」を吐露

5月16日、ホロライブEN所属の「森カリオペ」(登録者数261万人)が、約2週間ぶりとなる本格的な復帰配信を実施。3時間半におよぶ配信の中で、5月1日から続いていた活動休止について、「カバーへの不満」と「自分自身の問題」という2つの側面から率直に語りました。

登録者260万人超えのVTuber

森カリオペは、VTuberグループ「ホロライブプロダクション」の英語圏向けユニット「hololive English -Myth-」に所属するVTuberで、ラップやロックを軸とした楽曲制作でも知られるバーチャルアーティストです。今年9月にはデビュー6周年を迎えます。直近もメジャー3rdアルバムのリリースやアニメ主題歌の担当など、配信と並行して音楽活動を精力的に続けてきました。

そんな森カリオペは5月1日、自身のXアカウントで「しばらく休む。いつ戻るかはわからない」という趣旨の投稿を行い、復帰時期を明示しないまま突然の活動休止に入りました。前日まで通常どおり配信を行っていたこともあり、ファンの間には大きな動揺が広がっていました。休止期間中の5月12日には、約8分間の短い配信「hello real quick」を実施。「まだ戻ってきたわけではない」と前置きしたうえで、自身は大丈夫だと近況を伝えていました。また、5月4日のX投稿では「状況は良い方向に向かっている」とも報告していました。

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カバーへの怒りや意見の食い違い

そして5月16日、前日にリリースされた新曲のタイミングに合わせる形で、本格的な復帰配信に臨みました。

復帰配信のなかで森カリオペは、休止には大きく2つの理由があったと明かします。「半分はカバーへの怒りや意見の食い違い、もう半分は自分自身の、自分のせいだと自覚している問題です」と語り、それぞれが積み重なって「もうしばらくこれを止めなければと感じた」と振り返りました。

森は、ファンを怖がらせるつもりはなかったとしながらも、休止という形を取ったのは「カバーに気づいてほしかったから」だと説明。「言葉だけでは足りないとき、行動を起こすしかない」と述べ、社内に対して具体的なアクションを起こす必要があったと語っています。

カバーへの不満として森カリオペがまず挙げたのが、ホロライブEN4回目の全体ライブ「hololive English 4th Concert -Serendipity-」をめぐる問題でした。「良いショーにしたい」という思いから、不満が募っていたといいます。

契約上、詳細は語れないと断りつつ、スタッフは懸命に取り組んでいるものの、運営面で多くの課題があると指摘。「ショーが良くなければ、人はもうチケットを買わない。チケットが売れなければ次のショーもなく、私たちはみんなショーをやりたいのに」と、コンサートの質が今後の活動に直結することへの危機感を語りました。

グッズの利益配分についても言及。コラボグッズと「タレントプレミアムグッズ」とで取り分が異なる現状に触れ、ファンに向けて「タレントを直接応援したいなら、タレントプレミアムグッズを買ってほしい」と呼びかけました。そのうえで、この配分について運営と交渉を進めており、前向きな手応えを感じているとも明かしています。また、日本からグッズを購入する際に追加の負担が生じることにも触れ、ファンにとって購入しづらい事情があることに理解を示しました。

さらに森は、ホロライブENというユニット自体が舞台裏で「もう少し良い扱いを受けてしかるべきだ」と感じていると吐露。ボイスパックの台本制作やENメンバーの名前の取り違えといった出来事を例に挙げ、「中間管理職の怠慢」という強い言葉も用いながら、細かな不満が時間とともに積み重なっていったと説明しました。

こうした不満について、森は人生で一番長い文章をマネージャーに送ったと明かしたうえで、「マネージャー自身は何も悪くない」と気遣う言葉も添えています。すでに運営とのミーティングを実施しており、会社側からは一連の懸念に対していつまでに回答するかという時期も示されたといいます。必要であれば上層部との面談も求めたとしており、一定の前向きな感触は得ている一方、現時点ですべてが解決したとはしていません。改善が進まなければ「また配信を止める」とも語りました。

森は、こうした不満を公に語ることには大きな葛藤があったと告白。自身が会社への不満を口にすれば、ファンが「森が幸せでないならカバーやホロライブを応援できない」と考え、距離を置いてしまうかもしれないからです。

一方で、「ホロライブが大好きで、ここを離れたくない」と繰り返し強調。Appleやガンダムとの企画を例に挙げながら、ホロライブに所属しているからこそ得られる機会があるとし、個人勢VTuberにもそうした機会が広がる世界を望みつつ、現状では「極めて得にくい」との認識を示しました。だからこそ、ホロライブに残りたい気持ちと、改善してほしい点を訴える必要性の間で揺れていたと語っています。

そのうえで、「ホロライブやカバーを応援し続けてほしい」とファンに呼びかけました。不満を述べるのは離脱を望んでいるからではなく、「ここを大切に思っているからこそ」だとしています。また、カバーCEOの谷郷元昭氏がタレントのマネジメント体制に関わる役割を担うという発表には安心したと語り、状況の改善に期待をにじませました。

もう一つの理由は「自分のせい」

休止のもう一つの理由は、森自身が「自分のせい」と表現した個人的な問題でした。

森は「視聴者にも、そして自分自身にも嘘をついてきた」と切り出し、「実際にはそこまで長く、たくさん配信するのが好きではないのに、好きなのだと自分に言い聞かせようとしていた」と打ち明けました。背景にあったのは、「ホロライブENの顔」と見られていることへのプレッシャーだったといいます。

自身の配信の分析データを強く意識して見てしまうと語った森は、「自分が“何かの顔”とされる存在なら、こんな数字では足りないのではないか」と感じていたと振り返りました。そのため、長時間配信を重ねることでそれを埋め合わせようとしていたといいます。「自分はそこまで配信が得意ではない。それなら、ずっと配信し続けることで補えばいい」と考えていたと明かしました。

考えを改めるきっかけになったのは、休止中に訪れた野球観戦でした。打席に立つ前から緊張している選手の様子に観客が気づき、声援を送り始める場面を目にした森は、自分自身の状況と重ね合わせたと語ります。思っている以上に多くの人が応援してくれている一方で、それは普段は見えにくいのだと感じたといいます。

そのうえで森は、配信時間にこだわるのをやめると宣言。今後は週5日・1回あたり3〜4時間程度の無理のないスケジュールを組みたいとし、「長時間配信や毎日配信が好きだと、自分に嘘をつくのはもうやめる」と語りました。仲間のメンバーから、配信時間や視聴数の多さよりも、後輩を支える存在になることのほうが大切だと助言されたことも、考え方を変える後押しになったといいます。

森は、一連の経緯を「勝ち目のない状況のようにも感じる」としつつも、現状については前向きな見通しを語りました。そのうえで、「私は声を上げて不満を言う。それは、ここを大切に思っているからこそです」と強調。「ホロライブが大好きで、ここを離れたくない」と繰り返し、これからは不満があれば率直に、しかし冷静に伝えていきたいと述べました。ファンに対しても、運営への意見は感情的にならず落ち着いた形で届けることを勧めています。

森は「人生は複雑で、いくつかの悪いことのために、良いものすべてを諦めてしまうのはもったいない」と語り、配信を締めくくりました。

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