YouTubeの広告単価は過去最高を記録か 再生数低下で競争は激化 UUUMの四半期決算発表より
「ヒカキン」(登録者数1120万人)や「はじめしゃちょー」(同1020万人)らが所属する大手YouTuber事務所のUUUMが4月14日、2023年5月期第3四半期の決算を発表しました。
業績予想は大幅な下方修正
累計売上は171億4300円で前年同期比1.2%増となったものの、最終利益は同72.6%減の1億円にとどまるという厳しい結果となりました。
さらに決算発表とあわせ、UUUMは通期の業績予想を修正。最終利益は従来の6~7億円から0~1億円と大幅に引き下げました。下方修正の理由については、YouTubeショートの再生数増加にともない、ショートを除く動画(以下、一般動画)の再生数が想定を下回っていることや、広告出稿意欲の低下やインフルエンサーマーケティングの普及による案件の分散化、新作ゲーム『かみながしじま』のリリース延期などが挙げられています。
動画の1再生あたりの広告収益は?
この記事では、今回の決算発表をもとに1再生あたりのYouTube動画の広告収益(Googleアドセンス)を算出します。今回発表されたのは、2023年3Q(2022年12月~2023年2月)の決算です。
期間中の動画の総再生回数は前年同期比10.4%増の143億3800万回。アドセンスの収益は、同27.7%減の20億7000万円でした。ただし、これは「UUUMネットワーク」に所属するクリエイターの収益がネット計上(売上ではなく利益のみ計上)されている金額です(※)。決算資料にはグロス計上(売上を計上)の場合は、前期比92%と記載されていましたので、これと過去の決算発表をもとに全クリエイターのアドセンス収益合計を計算すると、35億400万円となります。
(※UUUMは2022年4Qにこの方式に変更しています)
ここから動画の1再生あたりの広告収益を計算すると、約0.244円となります。
ただし、ここで計算に使った再生回数にはYouTubeショートの再生数が含まれています。YouTubeショートは今年2月に収益化がスタートするまでは、数千万回再生されても数百円という微々たる収入しか得られないと言われていました。収益化スタート後も、一般動画に比べると単価は非常に低いとされています。
決算発表では一般動画とショート動画の総再生数が記載されており、それぞれ74億1600万回、69億2200万回となっています。決算発表にはショート単体でのアドセンス収益の記載はありませんので、ここからは推測になるのですが、2月にユーチュラで調査した結果を踏まえて、ショートの再生単価を0.01円とし、2022年12月~2023年2月のうち、1カ月分にあてはめて計算すると、ショートの売上は
69億2200万回 ÷ 3(2月のみのため)✕ 0.01円 = 約2307万円
これを全体の売上から一般動画の再生単価を計算すると、
(35億400万円 – 2307万円)÷ 74億1600万回 = 約0.469円
となります。推測にはなりますが、これは2016年以降で最も高い数値です。
ちなみに、ショートの再生単価を0円と設定した場合は約0.472円、0.1円なら約0.441円となります。
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