YouTubeの広告単価は過去最高を記録か 再生数低下で競争は激化 UUUMの四半期決算発表より

過去最高の高単価

これまでの再生単価をまとめたグラフが以下です。

2016年には0.1円台だった再生単価は、上下はありつつも概ね右肩上がりで推移し、2021年4Q(2021年3月~5月)には、0.341円となりました。

2021年7月にYouTubeショートがスタートし、UUUMの決算資料でも2022年1Q(2021年6月~8月)からショートの再生数が記載されるようになりました。

全動画の再生数をもとにした単価は低下しているように見えますが(青線)、これは上述の通り、ショートの収益がほとんどなかったためです。一般動画のみの再生数で計算しなおすと(緑線)、単価はそれ以降も上昇傾向だったことが分かります。(※ショート動画の収益は、2023年3Qのみ1再生0.01円で計算、それ以外は0円として計算しました)

推測値にはなりますが、0.469円は過去最高の単価となります。

なお、2023年1Qが欠落しているのは、決算資料にグロス計上の場合の記載がなく、算出不能だったためです。また、アドセンス収益には、動画に付随する広告のほかにスーパーチャットやスーパーサンクスなどの金額も含まれているはずですが、内訳が不明なためここでは考慮していません。

一般動画の再生数は年々低下

昨年12月、「ラファエル」(登録者数178万人)がYouTubeの広告収入について、全盛期の10分の1になったと明かしました。これ以降、収入が減ったと打ち明けるYouTuberが何人も現れ、ネットニュースでは、YouTuberの“オワコン化”も報じられるようになりました。

しかし、「ヒカキン」(同1120万人)のように、以前よりも収益がアップしていると報告するYouTuberもいます。ヒカキンは再生単価のアップによりトータルの収益が上がったとしており、これは今回の調査結果とも一致します。

UUUMの決算発表では、全体に占めるショート動画の再生数の割合は年々増加しており、2023年3Qでは約48%に達しています。一方、一般動画の再生数はほぼ右肩下がりで、ショート導入以前の2年前と比べると35%も再生数が低下しました。

UUUM傘下のチャンネル数は1万4000前後とほぼ変わらず、ショートと一般動画を合わせた全体の再生回数は23%の増加にとどまっています。ショートの人気によって一般動画が再生されなくなっているのか、ショートによって一般動画の低下が食い止められているのかは定かではありませんが、広告単価が上昇する中で、再生数を獲得する競争が激化している状況ではあるようです。

UUUM
1 2