ジャニー喜多川氏の性加害は「巧妙なグルーミング」 精神科医YouTuberが解説

精神科医でYouTuberの「益田裕介」(登録者数40万人)が「ジャニー喜多川氏の性加害問題について」と題した動画を公開しました。

ジャニー氏の行為は「巧妙なグルーミング」

2019年、87歳で死去したジャニー喜多川氏。今月、イギリスの国営メディアBBCがジャニー喜多川氏が生前、所属アイドルに対しておこなっていたとされる性加害問題について取り上げました。世界に放送されたこの報道は、ジャニー氏を批判するだけでなく、日本メディアに対してもそのあり方を問う内容となっています。

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今回、この話題を取り上げたのは心療内科・精神科「早稲田メンタルクリニック」で院長を務める益田裕介医師。YouTubeチャンネルでは、うつ病、適応障害、発達障害などといった精神病やその症状についてわかりやすく解説する動画が人気を博しています。今回、益田医師がこの話題に言及したのは「これをきっかけに、社会に対して精神疾患とか、精神科のことを知ってもらわなきゃいけない」といった問題意識からだそうです。

益田医師はジャニー氏の性加害は「巧妙なグルーミング」だったと話します。グルーミングとは、子どもへの性犯罪において、

犯人が巧みに被害者の心をつかんで接近する準備行動

を指します(参考:朝日新聞DIGITAL)。

ファンが見て見ぬ振りをしている点も問題視

ジャニー氏の場合、芸能活動をサポートする代償に、タレントに対し性的な行為を要求していたことがこれに当たります。益田医師が「巧妙」だと指摘するのは、性加害を受けたタレントが、ジャニー氏を恨んでいないケースもあるためです。

益田医師はこのグルーミングを「洗脳にも似ている」といい、ジャニー氏のとった行動は「恥ずべき行為」だったと批判。こうした性加害に対し、「そういうことがあっても傷つかない」という人や、「立ち直る人もいる」といった意見が一部で上がることもありますが、益田医師は「性的なものは、本当に人それぞれインパクト(の大きさ)が全然違う」「心の核、コアな部分まで失われてしまう人もいる」とコメント。「自分がこうだから」という主観的に処理してはいけない問題だと、精神科医ならではの視点で解説します。

また、益田医師はジャニーズのファンがこの問題に無関心なのも問題だと指摘。「きちんとこういうことに対してNOと言わなければいけない」と主張しました。

今回のような問題に対しては「長いものには巻かれなきゃいけない」といったスタンスもあるとする一方、この考え方では自らの人権や尊厳を放棄していると益田医師は解説。尊厳や発言する権利が損なわれた結果、「自分たちのことを好きになれないし、自分たちの人生を幸せだと思えない」人が増えていると持論を述べました。

動画のコメント欄では視聴者から

メディアが無視する問題を取り上げて素晴らしいと思います。応援します。

といった声のほか、

日本の教育に一番大切な、人間の尊厳を互いに大切にする、という事が教えられる機会がない事は大問題であるとずっと考えてきました。しっかり発信してくださった先生に敬意を表します。

といったコメントが寄せられています。

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