薬物使用認めた「よきき」逮捕の可能性は? 【弁護士が解説】

よきき」(登録者数107万人)が薬物の使用を認め、謝罪しました。
警察への出頭を考えたものの、相談した弁護士から「立件の可能性が低い」との回答を受け、出頭はやめて動画で反省の弁を述べるにとどめたようです。

この件について、「SNS弁護士キタガワ」こと、弁護士の北川貴啓氏に取材しました。

警察は立件しないのか?

―よききは、相談した弁護士から「立件の可能性が低い」との回答を受けたようです。
本人は薬物使用を認めているのに、警察が一切立件しない、ということはあるのでしょうか。

「立件される可能性が0%」ということはあり得ません。
弁護士にも様々な見解がありますが、相談対応した弁護士はおそらく、薬物の種類・使用時期・回数・現在薬物の保有の有無等、様々な事情を総合的に考慮して、「立件の可能性が低い」と回答したのではないでしょうか。

そもそも憲法には“容疑者の自白だけでは、裁判で有罪にすることができない”と規定されています。
ですので、よききさんが過去に薬物使用の事実を認めていたとしても、警察は「他に証拠がないか」ということを常に頭に置いています。

薬物は、種類にもよりますが使用して2週間前後の間、尿に反応があります。
それにより、容疑者が薬物を使用・所持していたことが立証できるのです。
その他、関わった人の証言や、購入代金の振込記録なども証拠になります。

ですので、もし仮に関係者の証言や振込記録などが残っているのであれば、よききさんが逮捕される可能性は少なからず残っていると思います。

立件の可能性が低いと判断した理由は

―キタガワ弁護士の見解は「立件の可能性あり」なんですね。では、よききの相談に対応した弁護士が「立件の可能性が低い」と判断したのはどのような要素があると思いますか。

たとえば「薬物使用が数年前に一度だけ、今はまったく使用していないし所持してもいない」というような状況であれば、立件の可能性は低くなってくると思います。
警察としても、現時点で立件する必要性がそこまで高くないと考えるはずです。
他方、「薬物使用が2週間以内、これまで何回も使用している、自宅に薬物が残っている」というような状況であれば、当然ながら警察は是が非でも立件しようとしますよね。相談対応した弁護士は、よききさんから詳しい内容を聞いて、「立件の可能性が低い」事情が多いと感じたのではないでしょうか、それで、そのような回答したのだと思います。

警察が水面下で捜査を進めている可能性も

―そうなんですね。よききが動画で薬物使用を認めたとしても、警察は野放しにする感じなのでしょうか。

私はそんなことはないと思っています。YouTuberの犯罪が増加していますので、現在は警察も取締まりを厳しくしています。
少なからず、今回の件でよききさんは警察にロックオンされているのではないかと思います。
十分立件できるほどの事情や証拠がないか、水面下で捜査をしていると思いますし、もし今後、よききさんが再び薬物に手を出してしまうことがあれば、警察は厳正な態度で立件をしてくるのかなと思います。薬物の依存性が高いのは言うまでもありません。広く認知されているYouTuberが軽率な行動をとってしまうと、自分の人生を台無しにしてしまうはもちろんのこと、他人に多大な悪影響を及ぼしてしまうことになります。
よききさんには、今回の件に関しては猛省していただき、視聴者が楽しめる動画をこれからも作っていってほしいです。

弁護士 北川貴啓

慶應義塾大学法学部卒、明治大学法科大学院卒、神奈川県弁護士会(川崎支部)所属

■メディア実績
日本テレビ「実は私こういう者でして…」、フジテレビ「バイキング」、テレビ朝日「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」、TBS「ゴゴスマ」ほか多数

YouTubeチャンネル「SNS弁護士キタガワ」
弁護士キタガワの記事