登録者37万人のゆっくり実況者、Xの乗っ取り被害を報告 「弁護士も警察も国も動けない」 精神的な限界も吐露

6月5日、ゆっくり実況者の「でいすい」(登録者数37万人)がライブ配信を実施し、Xアカウントが何者かに乗っ取られたことを報告しました。

深夜に乗っ取り、誘導の末にメールアドレスを変更

でいすいは、スーパーマリオメーカーをはじめとするマリオ関連のゲーム実況やRTA配信を中心に活動するゆっくり配信者です。活動開始は2011年という古参配信者で、今回乗っ取られたのは15年以上使ってきたというXアカウントでした。

被害が発生したのは6月1日の深夜でした。事の発端は、自身のリスナーになりすました偽アカウントから届いたDMで、相手は「あなたのアカウントが詐欺の容疑対象になっている、犯人でないならDiscordに移ってXサポートとやり取りし、潔白を証明してほしい」といった内容を英語で送ってきたとのこと。やり取りの途中ではX公式を装った偽の通報画面まで提示され、でいすいはこれを信じ込んでしまったといいます。

応じなければアカウントがBANされるといった趣旨の文言もあり、でいすいは指示に従ってDiscordへ移動。そこで相手から、自身のXの登録メールアドレスを指定のアドレスに変更するよう誘導されました。変更フォームに入力した後、相手側から送られてきた認証コードをそのまま入力したことで、アカウントへのログインができなくなったそうです。

さらに最終的には、アカウントを取り戻したいなら5000ドル(約79万円)をPayPalで支払うよう要求され、応じなければアメリカの当局に逮捕されるといった趣旨の脅迫まで受けたといいます。当初500ドルと表示されていた金額が途中で5000ドルに変わっていた不自然さなどから詐欺だと見抜き、支払い直前に110番通報。警察官から詐欺だと告げられ、金銭的な被害は寸前で回避できたとしています。

でいすいは

もうこの段階で気づいていればよかったんだけど、そんだけやっぱり思考停止に追い込むんだよね、詐欺師って

と振り返り、相手がリアルタイムでのやり取りに執拗にこだわっていた点を挙げ、手口の巧妙さを語りました。当時は発熱して通院していた時期と重なっていたことも、判断を鈍らせた一因だったとしています。

弁護士・警察も対応できず、自力で英語での申し立てへ

被害後、でいすいはデビットカードや関連する口座の停止、各種SNSのパスワード変更といった緊急の対応に追われたうえ、弁護士への相談と警察への被害届の提出を試みました。しかし弁護士からは、犯人が海外から英語でアクセスしており足がつかないため対応は実質不可能だと告げられ、警察でも、追跡が困難でXに英語で問い合わせるしかないとして被害届は受理されなかったのだとか。

公開アカウントから犯人が投稿していれば痕跡から特定の糸口になり得たものの、乗っ取られたアカウントでは犯人が投稿をしていなかったため、その手段も使えない状態だったといいます。

最終的にでいすいは、X公式の問い合わせフォームから自力で申し立てを行う道を選びました。配信では、リスナーや同様の被害を受けた人物から寄せられた助言を参考にしながら、フォームを順に入力していく様子を実演しています。

「マジで死のうとしていた」 追い込まれた心境を吐露

配信の終盤、でいすいは被害発覚後に精神的に極限まで追い詰められ、一時は自ら命を絶とうとしていたと打ち明けました。自分だけの被害なら「痛い勉強代」で済むものの、乗っ取られたアカウントを使ってリスナーや関係者が詐欺被害に遭うことを防げない状況に耐えられなかったと説明。「弁護士も警察も国も動けない。指をくわえて2次被害、3次被害が起きるのを眺めるしかできない」と、自身になりすました犯人がリスナーらを騙すことを心配していたといいます。

その心境から救われたきっかけとして、でいすいはTUBEのギタリストの春畑道哉の楽曲「Dec.horoscope」を挙げ、追い詰められていたときにこの曲に救われたと振り返りました。

配信中にはリスナーから多数のスーパーチャットが寄せられ、長年の視聴者からの「Twitterが死んだくらいで俺たちが離れると思ったか。ファンなめんな」といったメッセージに、でいすいは涙ながらに感謝を述べました。すでに立ち直っており、命を絶つつもりはないと明言したうえで、今回の被害について「弁護士と警察は動いてくれない。自分でXに取り戻しに行くしかない。しかも英語で」として、改めてXの乗っ取り詐欺への注意を呼びかけています。

なお、今回の配信中にはアカウントを取り戻すことはできず、Xからの返答を待つと説明しました。乗っ取られたアカウントが今後も取り戻せなかった場合、これまでサブスク代として支払ってきた約10万円の損失が確定するとしつつ、でいすいは新たに作成したサブアカウントを軸に、今後も動画活動を続けていく考えを示しました。

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