元レペゼン地球・DJ社長と出資者の裁判
DJ社長は勝てるのか?【弁護士が解説】
6月1日、現在は「Candy Foxx」(同118万人)として活動している「レペゼン地球」(登録者数228万人)が「本当のレペゼン地球 解散の経緯について」と題する動画を投稿し、昨年末のグループ解散の本当の理由を明かしました。
DJ社長は、出資者のH氏に会社の代表職を解任されてしまった上、「レペゼン地球」の商標権や楽曲の権利なども持っていないとのこと。そのためやむなくグループを解散してCandy Foxxを立ち上げたと打ち明けています。
(関連記事「DJ社長、レペゼン地球の本当の解散理由を告白 出資者に社長解任され、グループ名使えず」)
H氏とは法廷で争っているとみられるDJ社長。
裁判での争点を「SNS弁護士キタガワ」こと、弁護士の北川貴啓氏が解説します。
株主はいつでも代表取締役を解任できる
争点が多岐にわたっていると思いますが、まず前提は、そもそも会社の株主は誰なのか、という点です。
おそらく会社の株主名簿上では、H氏が過半数以上の株式を持っていると思います。
会社の実質的所有者は代表取締役ではなく株主ですので、基本的には株主はいつでも、代表取締役を解任することができてしまうんです。
約束が真実であることが立証できるか
もし仮に、この約束が真実であることが裁判で立証できれば、H氏は株式を保有していないことになるので、DJ社長に対する解任請求も無効ということになります。
問題は、この「借金完済した場合はH氏から株式を譲ってもらう前提条件で約束した」ということの立証ができるかどうかです。
書面を取り交わしていないとなると、当時の会話を録音していたり、メールの履歴などから、DJ社長が立証責任を負っていくことになります。
もし仮に証拠が残っていないとなると、H氏が過半数を保有している株主となり、DJ社長の解任は認められてしまうことになると思います。
業務上横領も争点に
DJ社長はこの条件を飲むことはできないとして、合意をしませんでした。
H氏は「楽曲の権利」をDJ社長に求めたようなので、楽曲の著作権は制作者であるDJ社長側が持っているのだとすると、契約に合意をしない限り、著作権はDJ社長側が保有したままということになります。
あとは、H氏の経理業務が「業務上横領」と評価されるかどうかも争点になると思います。
もしDJ社長が主張するように、数字に不自然な流れがあったり、勤務実態がない息子に多額の報酬を払うことで事実上H氏自身が利益を得ていたことについて、動かし難い証拠が残っているのであれば、H氏に対して損害賠償請求や、刑事責任(業務上横領罪は10年以下の懲役)を追及していくことのになるかと思います。
責任を追求されるリスクも
おそらく、DJ社長も、今回の騒動を動画で公開することは、かなり悩まれたと思います。依頼している弁護士からも説明があったとのことですが、動画の内容によっては、H氏に今後の戦略を察知されてしまったり、感情に任せて発言をすると名誉毀損行為として逆にH氏から責任追求されてしまったりするリスクもあります。
これまで二人三脚で走ってきたパートナーと仲違いになってしまうのは相当ショックだったと思いますが、双方の弁護士を通じて、迅速円満な解決を図ってほしいと個人的には思っています。

弁護士 北川貴啓
慶應義塾大学法学部卒、明治大学法科大学院卒、神奈川県弁護士会(川崎支部)所属
■メディア実績
日本テレビ「実は私こういう者でして…」、フジテレビ「バイキング」、テレビ朝日「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」、TBS「ゴゴスマ」ほか多数









