「原爆落としてやる」発言の迷惑系配信者ジョニー・ソマリ、韓国で懲役6カ月の実刑判決を受ける

日本でも「原爆落としてやる」発言などで物議を醸したアメリカの迷惑系配信者ジョニー・ソマリ(本名:ラムジー・カリド・イスマエル)が、韓国ソウル西部地方裁判所で全8件の罪状について有罪判決を受け、懲役6カ月の労働刑と拘留20日を言い渡されました。

日本での迷惑行為から韓国へ

ジョニー・ソマリは2023年頃から日本国内で過激な迷惑配信を繰り返し、大きな批判を浴びた人物です。大阪では地下鉄車内で「広島、長崎、また原爆を落としてやる」と叫ぶ様子を配信し、電車内で成人アニメの音声を大音量で流すなど、常軌を逸した行為を次々と行いました。2023年8月にはホテル建設現場への不法侵入で逮捕され、同年9月には業務妨害の容疑で再逮捕。2024年1月に罰金20万円の有罪判決が下されましたが、その刑罰の軽さは国内外で議論を呼びました。

日本を離れたジョニー・ソマリはイスラエルに渡り、エルサレムの「嘆きの壁」での不適切な配信や警察官への嫌がらせで拘束されるなど、行く先々で問題を起こしました。そして2024年後半、韓国に上陸しました。

韓国でも繰り返された問題行動

韓国での行動はさらにエスカレートしました。ソウル市内のコンビニで大音量で音楽を流しながらカップ麺の汁をテーブルにまき散らす、悪臭のする魚の袋を持って通行人に絡む、バスや地下鉄で北朝鮮の国歌や金正恩の演説を大音量で再生しながら踊り騒ぐなど、迷惑行為を配信し続けました。

「平和の少女像」にキスした一件は韓国の国会でも取り上げられるほどの大きな騒動となり、元海軍特殊部隊員がジョニー・ソマリを殴打する事件まで発生しました。

2024年11月、ソウル南部地検はジョニー・ソマリをコンビニでの業務妨害容疑で在宅起訴し、同時に出国禁止措置を発令しました。その後、ロッテワールドでの騒動やディープフェイクによる性的コンテンツの配布など、追加の容疑が次々と加わり、最終的に罪状は8件にまで膨れ上がりました。

罪状の内訳は、業務妨害が4件、軽犯罪法違反が2件、そして性暴力処罰特別法違反(虚偽映像物の頒布)が2件です。特にディープフェイクの罪状は、ジョニー・ソマリ自身と韓国人女性配信者の顔をAIで合成したわいせつ動画をオンライン上で配布したというもので、1件あたり最大10年6カ月の懲役が科される重い罪でした。

約1年半に及んだ裁判の経過

裁判は2025年3月7日に開始されましたが、初日からジョニー・ソマリは1時間の遅刻、二日酔いでの出廷、トランプ大統領が着用していることで知られる「MAGA帽」の着用といった態度で物議を醸しました。この日、業務妨害1件と軽犯罪法違反2件の計3件について有罪を認めています。

同年5月の第2回公判ではさらに業務妨害の罪状を認め、8月の第3回公判ではロッテワールドでの業務妨害についても有罪に転じました。一方、最も重い量刑が見込まれるディープフェイク関連の2件については一貫して無罪を主張し、「法律が不公平だ」「韓国人配信者は同じことをしても罰せられていない」と裁判官に反論する場面もありました。

判決に先立つ2026年2月27日の結審公判で、検察は懲役3年(労働刑付き)、罰金15万ウォン、スマートフォンの没収、さらに5年間の性犯罪者登録を求刑しました。一方、ジョニー・ソマリの母親は裁判所に対して寛大な処分を求める嘆願書を提出しましたが、裁判の流れを変えるには至りませんでした。

懲役6カ月の有罪判決

2026年4月15日、ソウル西部地方裁判所は、ディープフェイクを含む全8件の罪状について有罪を認定しました。言い渡された刑は懲役6カ月(労働刑付き)と拘留20日で、加えて出所後5年間は未成年者や障害者が利用する施設での就業が禁止されます。検察の求刑3年と比較すると大幅に軽い判決となりましたが、裁判所はその理由として被害者に対する重大な実害が認められなかった点を挙げています。

一方で裁判所は、ジョニー・ソマリが「YouTubeで利益を得る目的で不特定多数の市民を対象に違法行為を繰り返した」こと、そして「韓国の法律を軽視してコンテンツを配布した」ことを厳しく指摘しました。判決後、ジョニー・ソマリは法廷内でそのまま身柄を拘束され、収監されています。

現地報道によると、服役を終えた後にはオーバーステイを理由とした強制退去処分が下され、韓国への再入国が禁止される見通しです。