高知県室戸市のPR動画制作で契約トラブルのVTuber、公文書開示請求の「不受理」を報告 制作会社からの説明もなく事態は長期化へ
高知県室戸市のPR動画制作をめぐる契約トラブルを公表していたVTuberの「アズマリム」(登録者数約26万人)が4月16日、代理人弁護士を通じて行った公文書開示請求に対し、室戸市から「不受理」の通知が届いたことを自身のXで報告しました。
トラブルの経緯
アズマリムは2025年12月頃、ある制作会社を通じて、室戸市の「令和7年度 室戸市PR動画作成業務」への参加を打診されました。同案件は公募型プロポーザル方式で、提案上限額は308万円(税込)。ツーリング好きの視聴者に向けて室戸市内の絶景スポットやグルメを紹介するPR動画を制作するもので、仕様書には「インフルエンサーを起用した動画を制作・配信」することが明記されていました。
アズマリムは企画段階から参加し、室戸市とバイクツーリングを組み合わせたオリジナル衣装の提案や、現地訪問者向けのステッカー配布企画などのアイデアを盛り込んだ提案書を作成。2026年1月には制作会社から「企画が通過した」との連絡を受けました。
ところが、2月に高知県室戸市で行われた撮影では、事前の説明とは大きく異なる状況が待ち受けていました。プロのカメラマンは不在、現場スタッフは1名のみ、制作会社の代表も姿を見せず、アズマリムは手持ちのiPhoneで撮影せざるを得ない状態だったといいます。レンタルバイクの予約もなされておらず、アズマリム自身のクレジットカードで立て替えざるを得ませんでした。仕様書どおり1泊2日の日程で撮影は行われましたが、時間が大幅に押し、撮影できなかった場所も発生したということでした。
撮影後、アズマリムは制作会社に対して正式な契約書の締結を求めました。修正回数や作業範囲が不明確なまま、自身のチャンネルで動画を公開する以上、権利関係を曖昧にはできないという判断からです。しかし制作会社側から提示されたドラフト契約書は、それまでの協議内容が「白紙にされたに等しい」内容だったとアズマリムは説明しています。
さらに制作会社と室戸市を交えた3者での面談を求めたものの当日ドタキャンとなり、3月12日には制作会社の弁護士から「条件での制作継続は困難と判断し、契約は締結せずこの案件は終了する。室戸市も交えて協議を行った結果だ」とする一方的な終了通告のメールが届きました。制作会社側はここまでの作業に対し15万円と立て替え分の実費を提示しましたが、アズマリムは「企画をやって編集をやって、撮影もやってさ、15万円ってどういうこと?」と3月19日の配信で疑問を呈しています。
アズマリムの代理人弁護士が室戸市の担当者に連絡を取り、再委託の手続きや仕様書違反の疑いについて詳細なメールを送付しましたが、3月17日に届いた室戸市からの回答は「今回の質疑についてこちらからは回答する義務が無いので控えさせていただきます」というものだったそうです。
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公文書開示請求も「不受理」に
こうした経緯を受けて、アズマリムは代理人弁護士を通じ、4月1日付で室戸市に対して公文書開示請求を行いました。しかし4月10日付の室戸市長名義の通知書により、開示請求は「不受理」とされました。
通知書に記された不受理の理由は、「請求者の区分において、室戸市情報公開条例第5条に掲げる請求権者に該当しないため」というものです。同条例第5条では、市内に住所を有する者や市内に事務所を有する者のほか、第5号として「実施機関が行う事務事業に利害関係を有するもの」にも開示請求権を認めています。アズマリム側は、この「利害関係を有する者」に該当するとして請求を行いました。
アズマリムはXへの投稿で「開示の可否判断以前に、請求自体を受け付けないという判断です」と説明し、「条例上は『利害関係を有する者』であれば請求可能とされていますが、本件では当該要件への該当性を整理した上で申請したにもかかわらず、市側はそもそも利害関係者に該当しないと判断しました」と報告しました。
あわせて「制作会社からは権利関係や納品の有無についての説明は依然なく、報酬も未払いのままです」とも明かしており、制作会社側の対応にも進展がない状況が続いています。
高知県室戸市への公文書開示請求の結果、画像の通り「不受理」との回答でした。
(開示の可否判断以前に、請求自体を受け付けないという判断です。)… https://t.co/mIDfIefeB8 pic.twitter.com/rxx8nNakZ7— アズマリム🛵 (@azuma_lim) April 16, 2026









