農業YouTuber、資材費高騰でいちご農園の開園を断念 既存農園も「数百万円単位の赤字」
テクノロジーを活用した農業の様子を発信するYouTubeチャンネル「楽農tech」(登録者数9.7万人)が4月12日、資材費の高騰により予定していたいちご農園の新規開園を断念したことを報告する動画を公開しました。既存の農園も数百万円単位の赤字を抱えており、「農業をなりわいとしてやっていくのってかなり厳しい」と苦しい胸の内を明かしています。
農業資材の価格高騰が計画を直撃
楽農techは「りょう」と「たかまさ」の2人が南房総でいちご農園を運営しながら、農業の現場をYouTubeで発信しているチャンネル。来年に向けて新たな場所でのいちご農園開園を計画し、すでに親株の準備や育苗棟の整備など約200万円の先行投資を行っていました。しかし、農業資材の価格高騰がその計画を直撃しました。
動画の中で楽農techの2人は、農業に不可欠なビニール・マルチシート・肥料など資材全般の値上がりについて詳しく報告。ビニールハウス用フィルムの主要ブランド「ダイヤスター」を製造するメーカーがすでに受注を停止しており、他メーカーでも30〜50%の値上げが見込まれていると通告を受けたことを明かしました。
肥料についても深刻な状況が語られました。窒素肥料である尿素は中東での製造コスト上昇に加え、輸送費の高騰も重なり約46%の値上がりが報じられているとのこと。肥料メーカーが赤字を理由に製造を止めてしまう可能性もある、と懸念を示し、肥料を買う予定があるなら「早めに買った方がいいです」と視聴者に呼びかけました。
この状況を受け、新たに開園を予定していた約1,200平米(パイプハウスと鉄骨ハウスの2棟)のうち、パイプハウス側の約600平米については開園を断念。鉄骨ハウス側も「かなり自分たちの中では無理かなっていうところに振り切ってる感じはします」と、開園の可能性が低いことを明かしました。すでに育苗棟には来年用の親株が育っているものの、新品種は特許の関係で譲渡も販売もできないため、「枯らすだけになっちゃう可能性が出てくる」と肩を落としました。
既存のいちご農園も
既存のいちご農園の経営状況も厳しい状況です。2人によると、今年は1号農園で何者かに除草剤を散布される被害に遭い、売上が30%減少。「数百万円単位の赤字」を抱えながら運営を続けている状態だといいます。加えて、4月に入ってからは来園者数が大幅に減少し、本来40〜50人は必要な土曜日でも約10人しか来園がなかったと報告。「ゴールデンウィーク突入する前までにやめようかなっていう風にも思ってたりします」と、今シーズンの早期終了も示唆しました。
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来園者減少の背景として、2人は物価高による消費者の節約志向を挙げました。りょうは「キャベツとかお米とかそういうのって生活する上で絶対必要な野菜やん。いちごってさ、余剰やん。娯楽費に近い」「この物価でね、いちごにお金を払う人がそもそも減る」と分析。さらにガソリン代の高騰で、都市部から南房総への観光客自体が減っていることも影響しているとしました。
動画の最後には「新規就農者にとっては今の時代は地獄」「農家ならん方がいいと思うわ」と率直な言葉で農業の厳しさを語り、「農業をやっているというより、ボランティアに近い」と現状を表現。それでも、「なんとか事業としての形を取り戻していかないといけない」と、農業を続ける意志を示しました。
コメント欄では「こんなにも毎日一生懸命やっている人達が利益を出せない農業って、難しすぎる職業ですね。何とかして支えたいですが…。電車で行ける場所なら行くのですが」「頑張ってって思いもあるし、無理しやんでって思いもある 戦争って対岸の火事では無いよね😢とりあえずジャム買って応援してみる」「例えばクラウドファンディングで、 リターンがイチゴっていう方法はどうでしょうか? せっかくのイチゴ、腐らすだけなんてもったいないです…」と、応援の声が集まっています。









