七味春五郎の音本 〜人情朗読 山本周五郎 他
【名作時代小説 朗読】雪之丞変化 前編|美しき女形が仕掛ける、妖艶なる復讐劇 ナレーター七味春五郎
- 動画タイプ
- 一般
- 公開日時
- 2026年6月4日 20:57
- 再生回数
- 571回
- 高評価数
- 12
- コメント数
- -
- エンゲージメント率
- 2.1%
- データ確認日時
- 2026年6月9日 05:40
動画概要
『雪之丞変化』前編
00:00:00 一、女がた|江戸を騒がす美貌と、謎の占い師が暴く「復讐の刃」
00:39:43 二、新しき敵(上)|旧師との再会と、奥義伝授を阻む兄弟子の襲撃
01:14:46 二、新しき敵(中)|御蔵前の闇夜。女形を襲う凶刃と、怪賊・闇太郎の登場
01:47:44 二、新しき敵(下)|土部三斎の館へ。悪党の懐に潜入する闇太郎
02:25:50 三、滝夜叉譚(上)|初日大入り。客席に見下ろす親の仇たち
02:56:00 三、滝夜叉譚(中)|将軍の寵姫・浪路の熱視線と、悪徳商人・三郎兵衛の罠
03:25:55 三、滝夜叉譚(下)|妖艶なる毒。仇敵たちとの息詰まる酒宴
04:00:40 四、闇太郎懺悔(上)|「俺も昔は武士だった」大賊が語る哀しき過去
04:37:30 四、闇太郎懺悔(下)|義賊の誕生と、雪之丞へ贈られた「世界一の珍薬」
05:14:22 五、敵杯(上)|広海屋と長崎屋。慾にまみれた悪党同士のいがみ合い
05:45:59 五、敵杯(下)|孤軒の策。敵を自滅へと導く「疑心暗鬼」の種まき
06:11:54 エンディング
三上於菟吉
朗読:七味春五郎
発行元:丸竹書房
あらすじ
美貌の若女形・中村雪之丞は、上方から江戸へ下ってきたばかりの人気役者。
その艶やかな姿に江戸の町人たちは目を奪われますが、彼の胸には、舞台の華やかさとは正反対の、暗く激しい宿願が秘められていました。
雪之丞の父・松浦屋清左衛門は、長崎で悪辣な者たちの策略に陥れられ、家を失い、妻を失い、ついには狂い死にします。幼い雪太郎は、役者・中村菊之丞に引き取られ、雪之丞として芸を磨きながら、父の無念を晴らす日を待ち続けていました。
江戸で雪之丞は、かつての師である孤軒、剣の師・脇田一松斎と再会します。しかしその一方で、兄弟子の門倉平馬は嫉妬と野心から雪之丞に敵意を抱き、土部三斎の側へと近づいていきます。
さらに、江戸の闇を自在に駆ける義賊・闇太郎との出会いが、雪之丞の運命を大きく動かし始めます。
そして、雪之丞の初舞台。客席には、父を破滅させた仇敵たちが居並んでいました。
舞台の上では美しく、心の奥では炎のように。
雪之丞の復讐劇が、いま静かに幕を開けます。
📕解説
『雪之丞変化』前編は、単なる仇討ち物語ではありません。
中心にあるのは、「芸」と「復讐」 という、相反する二つの道です。
雪之丞は、舞台上では人々を魅了する女形です。
しかし、その美しさは柔らかい花ではなく、雪の下に刃を隠した寒牡丹のようなものです。父母を奪われた過去、商人・役人・権力者たちの不正、そして自分が「河原者」と蔑まれる身分への怒りが、彼の芸に妖しい深みを与えています。
前編では、味方と敵の布陣が明確になります。
菊之丞、孤軒、一松斎は、雪之丞を導く精神的支柱。
一方、土部三斎、浜川、横山、三郎兵衛、広海屋は、父の遺恨に関わる者たちです。
さらに重要なのが、闇太郎の登場です。彼は盗賊でありながら、権力や富に屈しない自由な精神を持つ人物です。雪之丞とは身分も生き方も違いますが、社会の理不尽に傷つけられた者同士として、不思議な共鳴を見せます。
前編の魅力は、華やかな芝居町、闇の江戸、料亭の密談、剣と芸の緊張が交錯する点にあります。
舞台は明るく、心は暗い。
その二重構造が、この作品をただの復讐譚ではなく、濃密な江戸ロマンへと押し上げています。
📕登場人物一覧
中村雪之丞
上方から江戸へ下ってきた美貌の若女形。元の名は雪太郎。長崎の商家・松浦屋の子でしたが、父を陥れられ、母も失い、幼くして零落します。舞台では妖艶、内面には父の仇を討つという凄絶な宿願を抱えています。
中村菊之丞
雪之丞の師匠であり、育ての親。幼い雪太郎を引き取り、役者として育て上げた恩人。雪之丞の復讐心を理解しつつ、軽率な行動を戒める、作品前半の大きな精神的支柱です。
孤軒先生
雪之丞の学問の師。八幡宮で易者の姿をして雪之丞の前に現れ、父の遺書の内容まで見抜きます。飄々とした風来坊ですが、雪之丞の大望を深く理解する人物です。
脇田一松斎
独創天心流の剣客で、雪之丞の剣の師。剣の奥義を「白紙の巻物」という形で示し、技よりも心を重んじる人物。雪之丞にとって、復讐の道における重要な師です。
門倉平馬
一松斎の門人。師の奥義を雪之丞に譲られると思い込み、嫉妬と屈辱から師のもとを去ります。その後、土部三斎の側へ近づき、雪之丞にとって新たな敵となっていきます。
闇太郎
江戸で名高い義賊。富豪や権門から盗み、貧しい者に施すことで庶民から人気を集めています。雪之丞の剣気と宿命を見抜き、やがて重要な助力者となる人物です。
土部三斎
かつて長崎奉行として権勢を振るった人物。雪之丞の父を破滅させた一味の中心的人物。骨董や珍宝に異常な執着を持つ、老獪な権力者です。
浪路
土部三斎の娘。将軍の寵を受ける身でありながら、雪之丞の舞台に心を奪われます。その恋情は、雪之丞にとって仇敵の懐へ入り込む糸口となります。
浜川平之進
かつて長崎で雪之丞の父を追い詰めた役人側の一人。前編では土部一党の一員として登場します。
横山五助
浜川と同じく、雪之丞の父の破滅に関わった人物。土部一門とともに雪之丞の舞台を見物します。
三郎兵衛/長崎屋
かつて松浦屋に仕えていた番頭。主家を裏切り、現在は長崎屋として富を築いています。浪路の恋心を利用し、自分の野心を果たそうとする狡猾な商人です。
広海屋
雪之丞の父を陥れた商人側の黒幕の一人。前編では直接の存在感は後半で強まり、雪之丞は敵同士の利害を利用しようとします。
松浦屋清左衛門
雪之丞の父。長崎の大商人でしたが、悪人たちの策略に陥り、家も名誉も奪われ、狂死します。彼の無念が雪之丞の復讐の原点です。
📕用語集
女形
歌舞伎で女性役を演じる男性俳優。雪之丞はこの女形として、江戸中を魅了する美貌と芸を持っています。
河原者
江戸時代に役者などを蔑んで呼んだ言葉。雪之丞はこの差別的な言葉に強い怒りを覚えます。
八幡宮
武神として信仰された八幡神を祀る神社。雪之丞は江戸入り早々、八幡宮で孤軒先生と再会します。
筮竹・算木
易占いに使う道具。孤軒先生は易者の姿で雪之丞の前に現れます。
独創天心流
脇田一松斎が編み出した剣の流儀。技そのものより、心の持ち方や悟りを重んじる流派として描かれます。
奥義
武芸や芸道における最も深い秘伝。ただし一松斎は、奥義を文字で伝えることに否定的で、白紙の巻物を使ってその思想を示します。
辻駕籠
町中で客を乗せる駕籠。雪之丞が夜道で移動する場面にも登場します。
長崎奉行
江戸時代、長崎を支配し、貿易や外交を管理した幕府の役職。土部三斎はこの職にあった人物です。
闕所
罪により家財・土地などを没収されること。雪之丞の父は、罪を着せられ、家を失います。
大奥
江戸城内で将軍の正室・側室たちが暮らした場所。浪路はこの大奥に関わる女性として登場します。
顔見世
歌舞伎で新しい顔ぶれを披露する重要な興行。雪之丞の江戸初舞台は、この顔見世興行です。
桟敷
芝居小屋の上等な見物席。土部一党は特別な桟敷から雪之丞の舞台を見物します。
幇間
宴席で客を楽しませる芸人。料亭の場面で、江戸の華やかな遊興文化を彩ります。
00:00:00 一、女がた|江戸を騒がす美貌と、謎の占い師が暴く「復讐の刃」
00:39:43 二、新しき敵(上)|旧師との再会と、奥義伝授を阻む兄弟子の襲撃
01:14:46 二、新しき敵(中)|御蔵前の闇夜。女形を襲う凶刃と、怪賊・闇太郎の登場
01:47:44 二、新しき敵(下)|土部三斎の館へ。悪党の懐に潜入する闇太郎
02:25:50 三、滝夜叉譚(上)|初日大入り。客席に見下ろす親の仇たち
02:56:00 三、滝夜叉譚(中)|将軍の寵姫・浪路の熱視線と、悪徳商人・三郎兵衛の罠
03:25:55 三、滝夜叉譚(下)|妖艶なる毒。仇敵たちとの息詰まる酒宴
04:00:40 四、闇太郎懺悔(上)|「俺も昔は武士だった」大賊が語る哀しき過去
04:37:30 四、闇太郎懺悔(下)|義賊の誕生と、雪之丞へ贈られた「世界一の珍薬」
05:14:22 五、敵杯(上)|広海屋と長崎屋。慾にまみれた悪党同士のいがみ合い
05:45:59 五、敵杯(下)|孤軒の策。敵を自滅へと導く「疑心暗鬼」の種まき
06:11:54 エンディング
三上於菟吉
朗読:七味春五郎
発行元:丸竹書房
あらすじ
美貌の若女形・中村雪之丞は、上方から江戸へ下ってきたばかりの人気役者。
その艶やかな姿に江戸の町人たちは目を奪われますが、彼の胸には、舞台の華やかさとは正反対の、暗く激しい宿願が秘められていました。
雪之丞の父・松浦屋清左衛門は、長崎で悪辣な者たちの策略に陥れられ、家を失い、妻を失い、ついには狂い死にします。幼い雪太郎は、役者・中村菊之丞に引き取られ、雪之丞として芸を磨きながら、父の無念を晴らす日を待ち続けていました。
江戸で雪之丞は、かつての師である孤軒、剣の師・脇田一松斎と再会します。しかしその一方で、兄弟子の門倉平馬は嫉妬と野心から雪之丞に敵意を抱き、土部三斎の側へと近づいていきます。
さらに、江戸の闇を自在に駆ける義賊・闇太郎との出会いが、雪之丞の運命を大きく動かし始めます。
そして、雪之丞の初舞台。客席には、父を破滅させた仇敵たちが居並んでいました。
舞台の上では美しく、心の奥では炎のように。
雪之丞の復讐劇が、いま静かに幕を開けます。
📕解説
『雪之丞変化』前編は、単なる仇討ち物語ではありません。
中心にあるのは、「芸」と「復讐」 という、相反する二つの道です。
雪之丞は、舞台上では人々を魅了する女形です。
しかし、その美しさは柔らかい花ではなく、雪の下に刃を隠した寒牡丹のようなものです。父母を奪われた過去、商人・役人・権力者たちの不正、そして自分が「河原者」と蔑まれる身分への怒りが、彼の芸に妖しい深みを与えています。
前編では、味方と敵の布陣が明確になります。
菊之丞、孤軒、一松斎は、雪之丞を導く精神的支柱。
一方、土部三斎、浜川、横山、三郎兵衛、広海屋は、父の遺恨に関わる者たちです。
さらに重要なのが、闇太郎の登場です。彼は盗賊でありながら、権力や富に屈しない自由な精神を持つ人物です。雪之丞とは身分も生き方も違いますが、社会の理不尽に傷つけられた者同士として、不思議な共鳴を見せます。
前編の魅力は、華やかな芝居町、闇の江戸、料亭の密談、剣と芸の緊張が交錯する点にあります。
舞台は明るく、心は暗い。
その二重構造が、この作品をただの復讐譚ではなく、濃密な江戸ロマンへと押し上げています。
📕登場人物一覧
中村雪之丞
上方から江戸へ下ってきた美貌の若女形。元の名は雪太郎。長崎の商家・松浦屋の子でしたが、父を陥れられ、母も失い、幼くして零落します。舞台では妖艶、内面には父の仇を討つという凄絶な宿願を抱えています。
中村菊之丞
雪之丞の師匠であり、育ての親。幼い雪太郎を引き取り、役者として育て上げた恩人。雪之丞の復讐心を理解しつつ、軽率な行動を戒める、作品前半の大きな精神的支柱です。
孤軒先生
雪之丞の学問の師。八幡宮で易者の姿をして雪之丞の前に現れ、父の遺書の内容まで見抜きます。飄々とした風来坊ですが、雪之丞の大望を深く理解する人物です。
脇田一松斎
独創天心流の剣客で、雪之丞の剣の師。剣の奥義を「白紙の巻物」という形で示し、技よりも心を重んじる人物。雪之丞にとって、復讐の道における重要な師です。
門倉平馬
一松斎の門人。師の奥義を雪之丞に譲られると思い込み、嫉妬と屈辱から師のもとを去ります。その後、土部三斎の側へ近づき、雪之丞にとって新たな敵となっていきます。
闇太郎
江戸で名高い義賊。富豪や権門から盗み、貧しい者に施すことで庶民から人気を集めています。雪之丞の剣気と宿命を見抜き、やがて重要な助力者となる人物です。
土部三斎
かつて長崎奉行として権勢を振るった人物。雪之丞の父を破滅させた一味の中心的人物。骨董や珍宝に異常な執着を持つ、老獪な権力者です。
浪路
土部三斎の娘。将軍の寵を受ける身でありながら、雪之丞の舞台に心を奪われます。その恋情は、雪之丞にとって仇敵の懐へ入り込む糸口となります。
浜川平之進
かつて長崎で雪之丞の父を追い詰めた役人側の一人。前編では土部一党の一員として登場します。
横山五助
浜川と同じく、雪之丞の父の破滅に関わった人物。土部一門とともに雪之丞の舞台を見物します。
三郎兵衛/長崎屋
かつて松浦屋に仕えていた番頭。主家を裏切り、現在は長崎屋として富を築いています。浪路の恋心を利用し、自分の野心を果たそうとする狡猾な商人です。
広海屋
雪之丞の父を陥れた商人側の黒幕の一人。前編では直接の存在感は後半で強まり、雪之丞は敵同士の利害を利用しようとします。
松浦屋清左衛門
雪之丞の父。長崎の大商人でしたが、悪人たちの策略に陥り、家も名誉も奪われ、狂死します。彼の無念が雪之丞の復讐の原点です。
📕用語集
女形
歌舞伎で女性役を演じる男性俳優。雪之丞はこの女形として、江戸中を魅了する美貌と芸を持っています。
河原者
江戸時代に役者などを蔑んで呼んだ言葉。雪之丞はこの差別的な言葉に強い怒りを覚えます。
八幡宮
武神として信仰された八幡神を祀る神社。雪之丞は江戸入り早々、八幡宮で孤軒先生と再会します。
筮竹・算木
易占いに使う道具。孤軒先生は易者の姿で雪之丞の前に現れます。
独創天心流
脇田一松斎が編み出した剣の流儀。技そのものより、心の持ち方や悟りを重んじる流派として描かれます。
奥義
武芸や芸道における最も深い秘伝。ただし一松斎は、奥義を文字で伝えることに否定的で、白紙の巻物を使ってその思想を示します。
辻駕籠
町中で客を乗せる駕籠。雪之丞が夜道で移動する場面にも登場します。
長崎奉行
江戸時代、長崎を支配し、貿易や外交を管理した幕府の役職。土部三斎はこの職にあった人物です。
闕所
罪により家財・土地などを没収されること。雪之丞の父は、罪を着せられ、家を失います。
大奥
江戸城内で将軍の正室・側室たちが暮らした場所。浪路はこの大奥に関わる女性として登場します。
顔見世
歌舞伎で新しい顔ぶれを披露する重要な興行。雪之丞の江戸初舞台は、この顔見世興行です。
桟敷
芝居小屋の上等な見物席。土部一党は特別な桟敷から雪之丞の舞台を見物します。
幇間
宴席で客を楽しませる芸人。料亭の場面で、江戸の華やかな遊興文化を彩ります。
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