NBC長崎放送
【いじめ自殺訴訟】「コナンを真似た作り話」いじめ自死を認めぬ学校と「息子の尊厳がめちゃくちゃにされた」と訴える両親の無念
- 動画タイプ
- 一般
- 公開日時
- 2026年6月6日 06:02
- 再生回数
- 99回
- 高評価数
- 4
- コメント数
- -
- エンゲージメント率
- 4%
- データ確認日時
- 2026年6月6日 16:16
動画概要
2017年4月、当時、長崎市の私立高校に通っていた16歳の男子生徒が、自らの命を絶ちました。
男子生徒の両親は、いじめが自殺の原因であるとして学校側に損害賠償などを求める裁判を起こしており、今月8日に判決が言い渡されます。
判決を前に、裁判に至るまでの経緯や、判決を前にした心境を男子生徒の両親に聞きました。「黙ってたら、また同じような犠牲者が出る」勇斗さんの母親:
「私はどうしても許せなかったんですあの学校が。勇斗の尊厳とかめちゃくちゃにされて、それで黙ってたらまた同じことが繰り返される。そしたらまた同じような犠牲者が出る」2017年4月、当時、海星高校2年生だった勇斗さんは、自ら命を絶ちました。勇斗さんはいじめに悩んでいたといいます。両親は、いじめの認識はなかったとする学校に対し、3年半前から裁判を続けていて、その判決が今月言い渡されます。始まりは中学3年生の秋 エスカレートしていったからかいいじめのきっかけは中学3年生の秋でした。腹が鳴る音を笑われた勇斗さんは、泣きそうな顔で帰宅したということです。勇斗さんの母親:
「それがすごく印象的だったんですよね、その顔が。それで笑われないようにするために、おにぎりを作って、少しでも小腹が減ったのを抑えられるように、毎日亡くなるまでもっていってたんですけども」その後もからかいは止むことはなく、さらにエスカレートしていきます。
周囲から意図的な咳払いを繰り返されたり、休み時間に他の生徒のいない小部屋に籠もって一人で間食をとる勇斗さんを、同級生らが後を追い、数人でドアを無理やり開けようとしたりする行為に及んだといいます。
また、椅子の音などを自分の出した音だと決めつけられ、他の生徒から「のどならし」をされるという行為にも悩まされていました。勇斗さんの父親:
「言葉遣いとか、その辺がおとなしい子だったのに、少し荒くなってきたなという風なのは感じました。ただ思春期の、反抗期の1つだろうなという風に」両親が「やさしくて我慢強かった」と振り返る勇斗さんは、同級生らから受けた行為などを、10枚以上のノートやメモに書き留めていました。そこには、1年以上にわたるからかいなどによって、悩みを深めていく勇斗さんの心の叫びが記されていました。2017年4月20日、勇斗さんは長崎市内の公園で命を絶ちました。まだ16歳、高校2年生になったばかりでした。現場には「学校にいくたびにトラウマの如く頭痛がする」といった遺書が残されていました。学校側からの違和感ある対応と、第三者委員会報告書の拒否両親は、勇斗さんの自殺を巡って、学校側の対応に違和感を抱いたきっかけがありました。勇斗さんの父親:
「突然死…のことを言われたりですね、突然死にした方がいいんじゃないですかとですね。保護者が望むのであれば、転校にもできるんですという風なことを言い始めたので、死後1週間くらい経ってくらいですかね。それから、おや?という風に思い始めたんですね」学校側は後に「当時は他の生徒に事実を伏せていた状況で、ご遺族の『公表を避けたい』という意向を慮り、例示として発言した」と説明していますが、あくまで“遺族の意向”として自殺を隠蔽しようとしているとして、両親は学校側に強い憤りを覚えます。さらに学校側は、弁護士や臨床心理士らで構成された第三者委員会がまとめた、勇斗さんの自殺は「いじめが主たる要因」という報告書を拒否し続けました。学校側は、「いじめと自死の因果関係に『論理的飛躍がある』」としたほか、「遺書に『死因はいじめなどでは決してない』という記述がある点を重視すべきだ」と反論しています。私立高校の監督 国は「県の管轄」県は「国が指導するべきこと」背景にあるのは、行政の監督が届きにくい私立高校の現状です。勇斗さんの死後、学校側の対応に疑問を持った両親は「いじめ防止対策推進法」に違反するとして、県と国に申し立てを行いました。いじめ防止対策推進法とは、2011年に大津市で起きた中学生の自殺事件を大きなきっかけとして、2013年に制定・施行されたもので、学校や教育委員会に対して、いじめの「早期発見」や「重大事態」への適切な対応を、法的に義務付けています。しかし、私立学校を所管する長崎県の学事振興課からは「法律(いじめ防止対策推進法)に関する指導は自分たちにはできない。文科省から学校を指導してもらってほしい」と言われ──。
文科省からは「私立学校の認可権は県にあるから県が指導するのが筋だ」と言われ、両親は行政の谷間でたらい回しに遭いました。勇斗さんの母親:
「(学校内でのいじめ対応について)どこに相談しても『できません、できません』みたいな感じで。うちみたいに物事が起きた時に相談するところはどこもないという仕組みはおかしい。
私立学校に子どもを通わせるというのは、ここまでやらないといけないって、きっと誰も知らないだろうと思います」息子の尊厳を守るための提訴勇斗さんの尊厳を守るとして、両親は立ち上がりました。勇斗さんの母親:
「ようやくスタートラインに立つことができたと思っています」2022年11月4日、高校を運営する法人を相手取り、およそ3200万円の損害賠償とホームページへの謝罪文掲載を求める訴えを長崎地裁に起こしました。しかし、3年を超える裁判の中で、証人として法廷に立った当時の教師らは「いじめの認識はなかった」とする姿勢を貫きました。さらに学校側の「最終準備書面」では、勇斗さんが書き残したメモについて「作り話の可能性がある」と主張。
学校側は、勇斗さんが好きだった『名探偵コナン』を引き合いに出し、自身で小説のように作った話(フィクション)なのではないかとも主張し、最後までいじめの存在を認めませんでした。勇斗さんの母親:
「どうやったらこんな風に生徒が亡くなったことを簡単に考えられるのかなって。ちょっと人間としてどうなのかなっていう風に悩んだこともありました。もう本当にそれの繰り返しでしたねずっと」動き出した両親 託された「命の重さ」両親は、いじめの防止や対策を怠った学校に罰則規定を設けるため、「いじめ防止対策推進法」の改正を求める署名活動にも力を注いできました。
去年11月には、約6万5千筆の署名を国会の文部科学委員会へ提出しました。現在も両親の下には、勇斗さんが節目を迎えるはずだった年に合わせて様々な郵便が届きます。本来であれば成人を迎えるはずだった2021年。
届いたのは、勇斗さんあての「成人式用のスーツ」を宣伝するダイレクトメールでした。勇斗さんの母親:
「つらかったですね、もう亡くなってるのにと思って」勇斗さんの夢は、大好きなディズニーリゾートのエンジニアになることでした。勇斗さんの父親:
「今頃生きてたらどんな感じで我々みたいな大人と混じって仕事してたんだろうなとか、やっぱり想像を巡らせますね」勇斗さんの死後、兄は、弟の夢を綴った手紙をディズニーリゾートへ送っていました。
返信の手紙に記されていたのは、『私たちも勇斗さんと一緒に働きたかった』という温かい言葉でした。兄は今、弟の遺志を胸に、国内のテーマパークで働いています。届いた手紙を「宝物」だと語る両親。しかし、その宝物を一番に見せてあげたかった我が子は、もうどこにもいません。「一人の人間の命は地球よりも重い」――裁判を通して社会へ伝えたい思い勇斗さんの両親には、社会に対して伝えたい思いがあります。勇斗さんの父親:
「 “一人の人間の命は地球よりも重い”と。この言葉が、いまインタビュー受けてて改めて痛感しまして。これは我々遺族もそうですし、学校もそうですし、社会もそうですけど、やっぱりこの言葉 “一人の人間の命” というのをですね、この裁判を通して、どういう結論が出るかわかりませんけど、やっぱりみんなが認識していただきたいなという風に きょう改めて痛感いたしましたね」勇斗さんが遺した言葉、そして第三者委員会が自殺の主たる要因とした「いじめ」の存在。一方で、「いじめ」が原因ではないと主張し続ける学校側。16歳で自ら命を絶った男子高校生の死に、裁判所はどのような判断を下すのか。判決は、今月8日に長崎地裁で言い渡されます。※本記事における学校側の主張は、これまでの裁判における提出書面や、結審後の弁護士への取材に基づき構成しています。長崎放送では、第三者委員会報告書の拒絶理由や当時の対応の意図について改めて海星学園側に取材を申し込みましたが『係争中のためコメントは控えさせていただきます』とのことでした。
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/...
男子生徒の両親は、いじめが自殺の原因であるとして学校側に損害賠償などを求める裁判を起こしており、今月8日に判決が言い渡されます。
判決を前に、裁判に至るまでの経緯や、判決を前にした心境を男子生徒の両親に聞きました。「黙ってたら、また同じような犠牲者が出る」勇斗さんの母親:
「私はどうしても許せなかったんですあの学校が。勇斗の尊厳とかめちゃくちゃにされて、それで黙ってたらまた同じことが繰り返される。そしたらまた同じような犠牲者が出る」2017年4月、当時、海星高校2年生だった勇斗さんは、自ら命を絶ちました。勇斗さんはいじめに悩んでいたといいます。両親は、いじめの認識はなかったとする学校に対し、3年半前から裁判を続けていて、その判決が今月言い渡されます。始まりは中学3年生の秋 エスカレートしていったからかいいじめのきっかけは中学3年生の秋でした。腹が鳴る音を笑われた勇斗さんは、泣きそうな顔で帰宅したということです。勇斗さんの母親:
「それがすごく印象的だったんですよね、その顔が。それで笑われないようにするために、おにぎりを作って、少しでも小腹が減ったのを抑えられるように、毎日亡くなるまでもっていってたんですけども」その後もからかいは止むことはなく、さらにエスカレートしていきます。
周囲から意図的な咳払いを繰り返されたり、休み時間に他の生徒のいない小部屋に籠もって一人で間食をとる勇斗さんを、同級生らが後を追い、数人でドアを無理やり開けようとしたりする行為に及んだといいます。
また、椅子の音などを自分の出した音だと決めつけられ、他の生徒から「のどならし」をされるという行為にも悩まされていました。勇斗さんの父親:
「言葉遣いとか、その辺がおとなしい子だったのに、少し荒くなってきたなという風なのは感じました。ただ思春期の、反抗期の1つだろうなという風に」両親が「やさしくて我慢強かった」と振り返る勇斗さんは、同級生らから受けた行為などを、10枚以上のノートやメモに書き留めていました。そこには、1年以上にわたるからかいなどによって、悩みを深めていく勇斗さんの心の叫びが記されていました。2017年4月20日、勇斗さんは長崎市内の公園で命を絶ちました。まだ16歳、高校2年生になったばかりでした。現場には「学校にいくたびにトラウマの如く頭痛がする」といった遺書が残されていました。学校側からの違和感ある対応と、第三者委員会報告書の拒否両親は、勇斗さんの自殺を巡って、学校側の対応に違和感を抱いたきっかけがありました。勇斗さんの父親:
「突然死…のことを言われたりですね、突然死にした方がいいんじゃないですかとですね。保護者が望むのであれば、転校にもできるんですという風なことを言い始めたので、死後1週間くらい経ってくらいですかね。それから、おや?という風に思い始めたんですね」学校側は後に「当時は他の生徒に事実を伏せていた状況で、ご遺族の『公表を避けたい』という意向を慮り、例示として発言した」と説明していますが、あくまで“遺族の意向”として自殺を隠蔽しようとしているとして、両親は学校側に強い憤りを覚えます。さらに学校側は、弁護士や臨床心理士らで構成された第三者委員会がまとめた、勇斗さんの自殺は「いじめが主たる要因」という報告書を拒否し続けました。学校側は、「いじめと自死の因果関係に『論理的飛躍がある』」としたほか、「遺書に『死因はいじめなどでは決してない』という記述がある点を重視すべきだ」と反論しています。私立高校の監督 国は「県の管轄」県は「国が指導するべきこと」背景にあるのは、行政の監督が届きにくい私立高校の現状です。勇斗さんの死後、学校側の対応に疑問を持った両親は「いじめ防止対策推進法」に違反するとして、県と国に申し立てを行いました。いじめ防止対策推進法とは、2011年に大津市で起きた中学生の自殺事件を大きなきっかけとして、2013年に制定・施行されたもので、学校や教育委員会に対して、いじめの「早期発見」や「重大事態」への適切な対応を、法的に義務付けています。しかし、私立学校を所管する長崎県の学事振興課からは「法律(いじめ防止対策推進法)に関する指導は自分たちにはできない。文科省から学校を指導してもらってほしい」と言われ──。
文科省からは「私立学校の認可権は県にあるから県が指導するのが筋だ」と言われ、両親は行政の谷間でたらい回しに遭いました。勇斗さんの母親:
「(学校内でのいじめ対応について)どこに相談しても『できません、できません』みたいな感じで。うちみたいに物事が起きた時に相談するところはどこもないという仕組みはおかしい。
私立学校に子どもを通わせるというのは、ここまでやらないといけないって、きっと誰も知らないだろうと思います」息子の尊厳を守るための提訴勇斗さんの尊厳を守るとして、両親は立ち上がりました。勇斗さんの母親:
「ようやくスタートラインに立つことができたと思っています」2022年11月4日、高校を運営する法人を相手取り、およそ3200万円の損害賠償とホームページへの謝罪文掲載を求める訴えを長崎地裁に起こしました。しかし、3年を超える裁判の中で、証人として法廷に立った当時の教師らは「いじめの認識はなかった」とする姿勢を貫きました。さらに学校側の「最終準備書面」では、勇斗さんが書き残したメモについて「作り話の可能性がある」と主張。
学校側は、勇斗さんが好きだった『名探偵コナン』を引き合いに出し、自身で小説のように作った話(フィクション)なのではないかとも主張し、最後までいじめの存在を認めませんでした。勇斗さんの母親:
「どうやったらこんな風に生徒が亡くなったことを簡単に考えられるのかなって。ちょっと人間としてどうなのかなっていう風に悩んだこともありました。もう本当にそれの繰り返しでしたねずっと」動き出した両親 託された「命の重さ」両親は、いじめの防止や対策を怠った学校に罰則規定を設けるため、「いじめ防止対策推進法」の改正を求める署名活動にも力を注いできました。
去年11月には、約6万5千筆の署名を国会の文部科学委員会へ提出しました。現在も両親の下には、勇斗さんが節目を迎えるはずだった年に合わせて様々な郵便が届きます。本来であれば成人を迎えるはずだった2021年。
届いたのは、勇斗さんあての「成人式用のスーツ」を宣伝するダイレクトメールでした。勇斗さんの母親:
「つらかったですね、もう亡くなってるのにと思って」勇斗さんの夢は、大好きなディズニーリゾートのエンジニアになることでした。勇斗さんの父親:
「今頃生きてたらどんな感じで我々みたいな大人と混じって仕事してたんだろうなとか、やっぱり想像を巡らせますね」勇斗さんの死後、兄は、弟の夢を綴った手紙をディズニーリゾートへ送っていました。
返信の手紙に記されていたのは、『私たちも勇斗さんと一緒に働きたかった』という温かい言葉でした。兄は今、弟の遺志を胸に、国内のテーマパークで働いています。届いた手紙を「宝物」だと語る両親。しかし、その宝物を一番に見せてあげたかった我が子は、もうどこにもいません。「一人の人間の命は地球よりも重い」――裁判を通して社会へ伝えたい思い勇斗さんの両親には、社会に対して伝えたい思いがあります。勇斗さんの父親:
「 “一人の人間の命は地球よりも重い”と。この言葉が、いまインタビュー受けてて改めて痛感しまして。これは我々遺族もそうですし、学校もそうですし、社会もそうですけど、やっぱりこの言葉 “一人の人間の命” というのをですね、この裁判を通して、どういう結論が出るかわかりませんけど、やっぱりみんなが認識していただきたいなという風に きょう改めて痛感いたしましたね」勇斗さんが遺した言葉、そして第三者委員会が自殺の主たる要因とした「いじめ」の存在。一方で、「いじめ」が原因ではないと主張し続ける学校側。16歳で自ら命を絶った男子高校生の死に、裁判所はどのような判断を下すのか。判決は、今月8日に長崎地裁で言い渡されます。※本記事における学校側の主張は、これまでの裁判における提出書面や、結審後の弁護士への取材に基づき構成しています。長崎放送では、第三者委員会報告書の拒絶理由や当時の対応の意図について改めて海星学園側に取材を申し込みましたが『係争中のためコメントは控えさせていただきます』とのことでした。
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