収益化停止されたYouTuberテコまる、自作BGMの著作権収益で対抗する「反抗システム」を始動 「タダ働きするのは嫌」
YouTuberの「テコまる」(登録者数71万人)が、収益化停止を受けた自身のチャンネルへの対抗策として、自作BGMの著作権収益を活用する「反抗システム」を始動しました。
「量産型コンテンツ」と判定され収益化停止
テコまるは5月1日、自身が投稿しているオリジナル3DCGアニメ「手子商事開発シリーズ」が「量産型コンテンツ」に該当すると判定され、チャンネルの収益化を停止されたと報告していました。サポートからは「付加価値なしのテンプレ」「簡単に大量複製可能」「視聴回数のことしか考えてない」とみなされたとし、再審査請求も認められずに八方塞がりとなった現状をXで明かしていました。
5月6日の動画のテコまるは、量産型コンテンツとの判定について、3Dキャラクターの言葉を借りて「正直、私は不服ですよぇ」と述べたうえで、まず自身が行った対応として「動画による再審査請求」を紹介しました。
再審査では、5分以内の動画で説明する機会が与えられたといい、テコまるはYouTubeヘルプの記載に沿って、自身のチャンネルが単なる量産型コンテンツではないと主張したとしています。動画内では、現在週1で投稿しているシリーズについて、一定の構成フォーマットがあることを認めつつも、動画ごとに異なるテーマや製品、結末を用意していると説明。視聴者が各コンテンツを新鮮な気持ちで楽しめる内容であり、YouTubeヘルプに記載された「収益化が許可されるコンテンツ」の例に十分当てはまるとの考えを示しました。
またテコまるは、チャンネル全体としてもマンネリを避けるよう心がけており、当該シリーズも長期化しないよう6月での終了を告知していると説明。さらに、チャンネル内の多種多様な動画はいずれも高い高評価率を得ており、視聴者からも好意的なコメントが多く寄せられているとして、量産型コンテンツとの判定は不適切だと訴えました。
続いて実際の動画制作の工程も紹介。構想から台本化、録音、3D映像制作、編集などの一連の手順を説明しました。BGMはすべて自作だといい、音源に合わせて映像を微調整しながら、字幕やその他の効果を加えて書き出すという流れを明かしました。
テコまるは、これらすべての工程を1人でおこなっていると強調。1分強のショート動画であっても、1本あたり3〜7日程度かけて制作していると説明しました。
自作BGMの著作権使用料で収益を確保
しかし、再審査請求や問い合わせ、サポートチャットでの確認を経ても、収益化停止の判断は覆らなかったようです。
その後、動画は「Youtube収益停止に対する反抗システム」と題したアニメパートへと移ります。これ自体も、収益化停止の対象となった「手子商事開発シリーズ」のフォーマットを踏襲したオリジナル3DCGアニメで、登場キャラクターたちが会議室で対応を協議する場面として描かれています。
冒頭では、「どうする? やばいんじゃないのこれ」「もう持たない」などとキャラクターたちが動揺を口にする中、進行役のキャラクターが「反抗システム」を発表します。
進行役は、「これからは動画を投稿してもここでは給料を得られません」と現状に触れたうえで、それにもかかわらず視聴時には広告が流れ、その収益が「すべておかみの総取り」となっている点を問題視。「でも、タダ働きするのは、イヤですよねぇ」と心情を述べ、講じた対策を解説していきます。
そのカギとなるのは、動画内で流れる「手子商事開発BGM」です。同曲はテコまる自身で作曲しており、著作権の管理を外部へ委託しています。楽曲がYouTubeのコンテンツIDシステムに認識されると著作権申立てが発生する仕組みであり、動画内ではこの点について「作曲者は私ですが、著作権の管理は委託済みなので私に対して申し立てが発生するのは正常な動作です」と説明しました。
この措置によって動画から発生する収益は、YouTubeパートナープログラムではなく、楽曲の著作権使用料というかたちで著作権管理団体を経由してテコまるに還元される構造となります。テコまるは「これで少なくとも当チャンネルの損害に関しては最小限に抑えられますね」と一定の収入を期待するとともに、ショート動画でも先日投稿した動画から同様の措置をおこなっていると明らかにしました。
なお、手子商事開発シリーズで使われているBGM「手子商事開発BGM」は音楽配信代行サービス「TuneCore Japan」を通じてリリースされており、2025年7月にはiTunes Storeのインストゥルメンタル部門で1位を獲得した実績もあります。
動画の終盤でテコまるは、収益化停止が他のクリエイターでも相次いでおり、問い合わせしても納得のいく説明が得られない現状に言及。「正直、今後プログラムに復帰できようができまいが、長居するべきではないと考えています」と、YouTubeパートナープログラムへの依存から距離を置く姿勢を示しました。

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